LINEの文章、最後に句点「。」を付けないのは音声入力をしているから

LINEの文章は最後に句点「。」を付けない。これは若者特有の文化である。

ネット上でしばしば盛り上がるこの話題。このとき、句点を使わない理由として、主に以下が挙げられています。

  • 句点を入れると、会話のやりとりを断ち切られたと感じる
  • 一方的に会話を終わらされた、と圧を感じる
  • 相手に冷たい印象を与えてしまうから句点は使わない

実際こうした理由があるのかもしれませんが、僕はもっと違う事情があるのではないかと感じています。わが家には小学3年生の息子がいるのですが、わが子を見ていて「そこまで深くは考えていないのでは?」と気がつきました。

子どもは音声入力でLINEのメッセージを作成

わが家の小3息子に、つい先日スマホデビューをさせました。中古スマホの「にこスマ」で手に入れたiPhoneに、通信は格安SIM「LINEMO」で。

与えたその日から、LINEでメッセージが立て続けに送られてくるので、息子に聞いてみました。

北野啓太郎
文章を打つのが早そうだけど、どうやって入力しているの?
鼓太郎(9歳)
音声入力
北野啓太郎
音声入力だけ?
鼓太郎(9歳)
両方かな。音声入力とフリック入力の両方を使ってる

 

なるほど、そういうことか。音声入力で句点を入力しようと思ったら、最後に「まる」と言わないといけません(*1)。そんなの煩わしいですもんね。

句点を打たない理由は、音声入力をしているからだったのです。

*1. 音声入力の文章生成技術が向上し、自動的に句読点を入れてくれる場合もあります。

 

iPadのアプリ「iMovie」で動画編集しているようす
学校の宿題 小2の息子がiPadのアプリ「iMovie」で動画編集中

ちなみに、今の子どもたちはデジタルネイティブです。文部科学省が提唱するGIGAスクール構想により児童・生徒にひとり1台づつタブレットやパソコンが貸与され、2020年に刷新された学習指導要領に盛り込まれたICT活用により、それらな端末が授業で使われています。

つまり小学校低学年から、キーボード・フリック・手書きなどを駆使して文字入力をしているのです。

マンガの影響、吹き出しには句読点が無い

「鬼滅の刃」の吹き出し
「鬼滅の刃」
「僕のヒーローアカデミア」の吹き出し
「僕のヒーローアカデミア」
「ドラゴンボール」の吹き出し
「ドラゴンボール」

あと、LINEはデザインが吹き出しですよね。

吹き出しといえばマンガ。

マンガの吹き出しには、句読点を付けないのが一般的です。

句点を打たない理由は、マンガの吹き出しを真似たから、というのもあるでしょう。

ちなみに、LINEでは句点を使わない息子も、作文や読書感想文などの手書きの文章では、しっかりと句読点を書いています。使い分けている訳ですね。

大人が考えるほど深い理由はないかもしれない……

LINEに限らず、若者は句読点、特に句点「。」を使わない方は多いです。InstagramなどのSNSを見ていても、最後に丸はありませんし、なんなら絵文字が付いていることも多いです。

絵文字をつける場合、最後に句点があると不自然です。

  • また明日ね。😊
  • また明日ね😊

句点をつけないのが若者文化であり、中高年もそれに合わせた方が良いのではないか……といった意見がネット上でよく交わされています。その理由は「句点をつけると相手に冷たい印象を与えてしまうから」というものです。

実際は、そんな深くは考えていないんじゃないかなぁ、というのが僕の見立てです。

あえていうなら、LINEは吹き出しデザインなので、最後が「。」だと、おじさん・おばさんっぽく思われるかもしれませんね。そこを付けない派に合わせるのか合わせないのかは、どうぞご自由に。

身も蓋もない結論ですが、ほんとどっちでも良いと思います!笑

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