子どもは勉強が仕事。大人は仕事をしていれば勉強しなくていいの?

もし、小学生の子どもから「勉強」に関してこんな質問を受けたら、あなたはどう答えますか?

こども「なぜ、勉強しないといけないの?」
おとな「大人になれば、役に立つからだよ」

こども「大人は勉強しないの?」
おとな「大人は仕事をしているよ」

こども「仕事は勉強なの?」
おとな「仕事から色んなことを学べるよ」

これ、一例として大人の返答を書きましたが、どれもピントがずれてイマイチですよね。

幼い子どもは「今」を生きていて、何十年も先の将来を考えて行動する子は稀です。また「大人は勉強をしない代わりに仕事をしている」というのも変な話です。当然「仕事 = 勉強」でもありません。

子どもに勉強させたい、教育熱心な親は大勢いるけれど……

昨今、「終身雇用は崩壊した」というのは、皆さん共通認識として持っていると思います。

新聞を取らなくなる、テレビを見なくなる、ガソリンを入れなくなる、現金を使わなくなる……。こんな時代の変化を想像できたでしょうか。従業員(社員)を守る労働基準法があっても、企業や業界が衰退すれば雇用し続けることはできません。

そのため今は、ジョブチェンジ(積極的な転職)をしたり、フリーランスになったり、副業をしたりして、「ひとつの会社に依存しないようにしよう」という気運が高まっています。副業に関しては、政府も後押ししていますね。

そんな新時代において必要なのは、「スキル」と「社会性」です。

時代がどう変わろうとも発揮できるスキルを身につけたり、他者とうまく関われる社交性や社会への影響力を持っていたりする者は、生き抜くチカラが高いと言えるでしょう。

しかし世間を眺めていると、なんだかんだ従来型の教育熱心な親がとても多い気がするのです。

僕が言う「従来型」というのは、「詰め込み型」のことです。

 

スターバックスで話をする女性3人グループ

僕はフリーランスで、よくスターバックスやファミレスで仕事をしているのですが、そこで専業主婦と思われる女性グループと頻繁に遭遇します。その会話から、一流大学や私立小中学校の名前が聞こえてきます。また、子どもに問題集(おそらく塾の宿題)を、厳しくやらせている親も相当数見かけます。「どうしてできないの!」と、怒鳴る親の声を聞くことは珍しいことではありません。

ひぇぇ……。

もちろん一流の学校や大学へ入るのは良いことだと思います。レベルの高い教育を受けたり、研究をしたり、国家試験を受けたりできるからです。

でも、親からのプレッシャーで子どもに勉強させるのは、ちょっと違うんじゃないかなぁ、と思うわけです。

親のプレッシャーで勉強をしてきた子が晴れて社会人になったとき、上司の言うことをしっかりと聞く部下になれるかもしれません。でも、価値を生み出す仕事をすることと、言いなりになることは違います。近年、言いなり社員は「社畜」として揶揄されています。

余談ですが、僕が会社員だった2000年代前半、某商社から転職でやってきた上司から「仕事3割、ごますり7割」と教えられました。僕は心の中で「それは絶対に違う」と思っていましたが……。

今、必要なのは、自ら考えて自分の意思で動く「積極性」です。

親が勉強している姿に、子どもは影響を受ける

言うまでもなく、子は親の影響を受けます。

僕は、買い物で金を支払った後、店員さんに「ありがとう!」と必ず声をかけています。4歳の息子は、そんな僕を真似て店員さんに「ありがと!」と言うようになりました。

また、息子が通う保育園に、いつもニコニコしているご夫婦がいます。わが子に接するときも、いつだって穏やかです。その子が3歳の頃、弟が生まれました。やっぱりその子は、とても優しく弟の面倒を見るのです。

僕自身も、両親の影響を受けたなぁと思うことが多々あります。本が好きだったり、家事が好きだったり。

あなたも、「子どもは、私の真似をしているな」「私のこの性格は、親の影響を受けているな」と思うことがあるのではないでしょうか。

子は親の影響を受けると言うことは、子どもに勉強をさせたければ、親がしっかりと勉強すれば良いのです。

  • 仕事のスキルアップをするために、専門書を読む
  • 料理の腕を磨くために、料理を研究する
  • 新しいことにチャレンジするために、知識を得る

……など。

親のそうした姿を見て育った子どもは、きっと真似するようになるでしょう。

「大人は勉強しないの?」
「仕事は勉強なの?」

このような質問ではなく、

「大人なのに、なぜいつも勉強しているの?」

と、聞かれるかもしれませんね。

一見遠回りに思えるかもしれませんが、子どもが勉強好きになって欲しいのなら、とにかく親が勉強熱心になるのをおすすめします。

調査結果の棒グラフ
リクルートマネジメントソリューションズの調査によると、社会人の半数以上は学習に取り組んでいない。新人、若手、中堅になるにつれ、より勉強しなくなる傾向がある。

勉強し続ける年配者と話すのが楽しい!

最後に、もうひとつ。

僕は、年上の方と話すのが好きです。

2〜3歳上の先輩もそうですが、もっと年上。

60代・70代の方と話すのが好きなのです。

ただし、年配者であれば誰でも会話が楽しいわけではありません。それは勉強し続けている方に限ります。

具体的にいうと、僕の嫁さんの両親が共に勉強熱心なのです。読書家だし、英会話やIT系の教室にも通っています。また、絵画、音楽、映画などの文化にも積極的に触れています。

これまでの豊富な人生経験に加えて、思考力をアップデートし続けているので、会話に幅と深みがあってすごく面白いのです。また、時流もしっかりと捉えているので、「最近の若者はダメだね……」と否定的になることもありません。

経験値も、知識もあるから、話が面白いのです。

大人も積極的に勉強をして、人生を豊かにし、子どもにかっこいい姿を見せましょう!

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