焦り・比較は親子のストレス源! 大学全入時代、凡人家庭は子どもの〇〇を重視すべし

「少子化で大学には相当入りやすくなっているんだろうなぁ」とはなんとなく感じていたのですが、それを裏付ける衝撃的なニュースを見かけました。

この記事によると、受験戦争が最も過酷だったのは平成2年度入試だったそうです。

平成2年度(昭和47年生)

  • 大学志願者数 88.8万人
  • 大学総定員 41.5万人

令和6年(平成18年生)

  • 大学志願者数 63.4万人
  • 大学総定員 64.6万人

つまり、平成2年度入試は志願者の半数以上が入学できない浪人が当たり前の時代で、今は定員割れで、選ばなければほぼ誰でも大学に入れる時代です。

過酷な時代は大学に受かっただけで大学希望者の上位半数以上に位置したわけです。しかも当時は第二次ベビーブーム世代で、同級生が200万人を超えていました。大学総定員の約40万人に入るには、上位20%の学力が必要だったのです。

しかし今は、大学の枠が余っている状況。少子化なのに大学総定員が1.5倍以上に増えています。「Fラン大学(偏差値の低い大学の俗称)は不要」とSNS界隈で揶揄する声があったり、学生の募集を停止し閉学する大学も出始めています。

そこで、ふと思うわけです。

パパ
大学全入時代と言われる現代にもかかわらず、なぜこんなにも子ども達は幼いうちから競争にさらされているのだろう?

 

中受時代、親世代に蔓延する「焦り」と「比較」

それは、大学全入時代だからこそ、「一流大学に入らないと意味がない」という新しい競争社会に突入しているからです。さらに、かつて大量の浪人生を受け入れてきた予備校が、顧客ターゲットを中学生や小学生にシフトチェンジしているという背景もあるでしょう。

さて、ご挨拶が遅れましたが、僕は小学5年生の一人息子がいる父親です。息子は東京都世田谷区の公立小学校に通っています。土地柄もあってか、中学受験を目指すご家庭がとても多いです。早ければ小学2年生、主には4年生ごろから進学塾に通い始める子が増えてきます。受験目前となる小学6年生の1月になると、クラスの半数以上が受験対策のため小学校を長期間休んでいます。

そんな中ですので、親としてはすごく焦るんです。僕や妻は中学受験を経験せずに大人になりました。早期教育や中学受験の実態は噂には聞いていたのですが、実際に目の当たりにし、その凄さに衝撃を受けています。

  • 「〇〇ちゃんは、中学受験の大手四大塾に通いはじめた」
  • 「〇〇君は、SAPIXの上位クラスにいるらしい」
  • 「うちの子は、希望の私立中学校に入って楽しい生活を送ってほしい」

……など、いろいろな声が耳に入ってきます。

これは僕だけではなく、つい周りと比べてしまい「うちの子、このままで大丈夫かな…?」と不安になる親御さんも多いのではないでしょうか。

「自分の子どもだから、できるはず」
「他の家庭がやっていることを、うちだけやらないのは不安」

そんな『焦り』や『比較』が蔓延し、親子にとって大きなストレス源になっているのではないか、と僕は感じています。

凡人家庭が「子どもの教育」で重視すべきこと

僕は決して、早期教育や中学受験が悪いものであると決めつけているわけではありません。わが子を思う親の気持ち、子ども自身の頑張り、それを他人が否定できるものではないからです。

よくも悪くも、僕は凡人です。

僕たち夫婦は、共に大阪出身で、社会人になってしばらくしてから東京に出てきました。東京で出会って、結婚をして、子育てをしています。そんな中で驚かされるのは、高学歴の親がめちゃくちゃ多いということです。

例えば、うちのお隣さんは、兄弟揃って京都大学をご卒業しました。そして、お向さんの子は東京大学卒です。また保護者会やPTAなどを通じて親しくなった息子の同級生の保護者さんの中にも、東京大学や早稲田大学など超一流大学の卒業者が何人もいます。

僕が生まれ育った大阪府岸和田市で、もしそんなエリートがいると、あだ名はきっと天才とか博士とか教授とか言われていたと思います。でも東京に来たらそんな賢人・偉人・超人がたくさんいるんです。

皆さんすごくいい人たちばかりで、出会えたことや仲良くなれた事はとても嬉しく感じています。

つまり、周囲があまりにも凄すぎるので、僕は“焦り”や“比較”によるプレッシャーを感じることはありません。

 

凡人の僕が重視していることは

とはいえ、のほほんと過ごせば良いのかというと、それでは息子に対して無責任です。

僕のような凡人でも、子どもの幸せな将来のためにできることがあるはずです。“焦らず、比べず”とは言いましたが、どうしたら本当にそう思えるのか……。

僕自身もまだまだ迷いながらですが、「子どもの個性や興味を見つけて、それを応援する」を大切にしたいと考えています。周囲と比べるのではなく、息子らしいペースや幸せのカタチを大切にしたいです。

育児・子育てとは、迷い続けることかもしれない

息子は今、小学5年生で11歳です。

これまでの11年間を振り返ってみると、ずっと育児や子育てのことをで悩んだり迷ったりし続けているような気がします。そして僕以上に妻はもっと子どものことを考えてくれています。

「育児・子育てとは何なのか?」

もしそう尋ねられたら、「迷い続けること」と答えるかもしれません。

子育てや教育について、どうしても周囲と比べて焦ったり、「これで本当に大丈夫かな?」と不安になるのは、きっとどの親も同じだと思います。

焦りや比較の渦中にいると、どうしても“特別な何か”を求めてしまいがちです。それよりも、どんな小さな一歩でも、子どもの背中をそっと押して勇気づけてあげることが、僕にできることなのかなと考えています。

最後に、息子が大好きな漫画『僕のヒーローアカデミア』の名シーンを引用して、この記事を締めくくりたいと思います。

 

子どもの個性と踏み出す一歩を大切にしたい

僕のヒーローアカデミア 1巻
主人公の緑谷出久と、憧れのNo.1ヒーローのオールマイト

あの場の誰でもない
小心者で“無個性”の君だったから!!!
私は動かされた!!

トップヒーローは学生時から逸話を残している……

彼らの多くが話をこう結ぶ!!

「考えるより先に体が動いていた」と!!

君も、そうだったんだろう!?

君はヒーローになれる

(C)堀越耕平/集英社

*僕のヒーローアカデミアにおける個性とは、ヒーローになるために備わっている超常能力のことです。主役の緑谷出久は、ヒーローに憧れるも、生まれつき個性が無かったのです。

子どもが、自分なりの一歩を踏み出せること。その背中を親が信じて見守ること。

それこそが、これからの時代にいちばん大切なことなのかもしれませんね。

パパ
息子にとってのオールマイトになれたらいいな!

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