先日、カフェで隣に居合わせた子連れの主婦が、赤ちゃんを抱っこしながら、友人と思われる女性と一緒に、しつこいほど何度も自撮り写真を撮っていました。
バシャッ! バシャッ!
ババババババババババッ!(連写)
2〜30分のあいだに、50回以上、いや100回ほど撮影。すべて同じ構図で、さらに連写をしていることか想像するに、インスタグラムにアップするためのベストショットを得るために何度も撮り直しているのでしょう。
しかしスマホのシャッター音って、一度や二度ならいざ知らず、何度もカシャカシャされると不快感が高まりますね。
バシャッ! バシャッ!
ババババババババババッ!
ババババババババババッ!
(ぎゃははは)笑い声
バシャッ! バシャッ!
ババババババババババッ!
ババババババババババッ!
(ぎゃははは)笑い声
バシャッ!
バシャッ!
ババババババババババッ!
・
・
・
もう、ええっちゅうねん!!!
赤ちゃんってスマホのシャッター音を毎日浴びてるけど、害はないのかな?
そんな様子を目の当たりにして、ふと、「赤ちゃんは不快ではないのか?」と気になりました。
僕よりもスマホに近い位置で、赤ちゃんは大音量のシャッタ音を連続して浴びているのだから、うっとうしさは相当なものじゃないかと。
ただ、僕も息子が乳児の頃に、ここまでしつこくは無いにせよ、スマホで毎日撮影していました。
これって、よくよく考えてみると良く無さそうですよね。
脳はまず、目と耳を発達させる
新生児の脳は生まれてすぐに、視覚を司る「後頭葉」と、聴覚を司る「側頭葉」を発達させます。そのおかげで赤ちゃんは、ママの姿やママの声を感じることができ、自分自身でママの方を向いたり、泣いておっぱいが欲しいと知らせたりすることができます。
逆にいえば、物をつかんだり、動き回ったりなど、他の能力はまだ発達していないので、低月齢の赤ちゃんにとって「視覚」と「聴力」は生きて行くための頼み綱なのです。
そのため赤ちゃんは敏感で、ちょっとした物音でも目を覚ますことがよくあります。
ひとつ僕の過去の失態をご紹介します。息子が0歳の頃、抱っこ紐に入れて音楽ライブの会場に入ろうとしたことがあります。実際、少し入っただけで、息子が大きな音にビックリして大泣きし始めたので、慌てて会場の外に出ました。
その場で知人から、「赤ちゃんは大きな音はダメだから。一緒に来るならイヤーマフをしなさいよ!」と叱られました(当時の記事)。イヤーカフとは、こういうヘッドフォンのような耳あてです。
確かに音楽ライブへ連れて行くとは、無茶をしたと反省しています。
しかし、スマホのバカでかいシャッター音も、赤ちゃんにとっては刺激が強すぎると、今となっては思います。少しくらいであれば大丈夫かと思いますが、やっぱり連続して、バシャッ、バシャッ!バババババッ!と浴びせるのは、大きな負担になっているのではないでしょうか。
でも、スマホのシャッター音と赤ちゃんの関係については、これまでほとんど議論はなされていないようです。ネットで検索しても、小児科医が警鐘を鳴らしているとか、携帯電話メーカーが注意喚起をしているとか、そういった記事を見つけることはできませんでした。
実際はどうなんでしょうか?
このあたりはぜひ、各メーカーの方で「カメラアプリのシャッター音は、乳児に悪影響を与えるか否か」を検証してもらいたいところです。
ちなみにマナーモードにしてもシャッター音が鳴るのは日本だけだそうですね。外国では通常撮影は音が鳴りますが、マナーモードの場合は、無音で撮影できるそうです。