視聴者からのお悩みをもとに制作するテレビ番組、NHK総合「助けて!きわめびと」で、『夫が家事をしない』という特集が2016年12月10日に放送されました。
子育て家庭において、家事の悩みというのは皆さんあるでしょう。家事や育児に振り回されてストレスを抱えている方は、実は意外なところに解決方法があったのです。
面白かったので、番組を少し紹介します。
夫は朝から深夜まで毎日仕事、妻は3人の子育て。「夫が家事をしない!」
番組に悩みを投稿したのは、3人の子供がいるご家庭。子供は、「3歳・女の子」「1歳・男の子」「0歳・男の子」の3人。夫(41歳)は、朝から仕事に出かけ、帰宅は夜10時頃。妻(40歳)は専業主婦です。
家の中はいつも散らかしっぱなし、洗濯物は積みっぱなしで、片付くことがありません。
子ども達の食べこぼしや遊んだオモチャは、片付けても、片付けても、すぐに散らかってしまいます。また、0歳の赤ちゃんもいるので、おっぱいや泣きもある。ママが疲れ切ってダウンしても、眠れるのは5分ほどの細切れです。
そんななか、夫がようやく帰宅。妻の忙しい姿を前にしても、家事を手伝おうとはしてくれません。これが悩みです。
妻は「疲れているのはわかるけど、イライラしますね。パパが少しでも、何かひとつでも手伝ってくれればいいんですけどね」と、ストレスを抱えています。また夫は、「本当に、本当に、本音をいうと……。これ以上(家事は)無理、という気持ちはある」と、声を震わせながら切実に答えていました。
ただし夫は、子どもに食事を食べさせたり、ミルクをあげたり、おむつを替えたりなど、育児についてはできる限り頑張っているということです。
【解決法その1】家事を手抜きしよう!
まず、5人分の洗濯が大きな負担になっているので、ここに「手抜き」をしようと解決方法を提案しました。
- 洗濯物を集める作業を無くすために、脱いだものはすぐに洗濯かごへ
- 家族5人分、毎日5枚のバスタオルを使うのをやめ、風呂上がりは小さなタオルを使う
ただ、夫はそのアイデアに納得できないようす。「自分らはいいんです。だけど子供は、湯上りにバスタオルにくるませて、くるんだ状態で浴室から部屋まで運んでいるので……」と。
【問題発覚】夫婦関係のコミュニティ不足
妻と夫それぞれから、改めて話をじっくりと聞いてみると、夫婦間のコミュニケーション不足が垣間見えました。そこから、「家事がしんどい = ストレス」ではなく、「家事のしんどさが夫に伝わっていない = ストレス」になっていることがわかったのです。
妻は3人の子どもが産まれて育児・家事がますます過酷になり、夫は昇進し仕事が忙しくなりました。
新婚時代や最初の赤ちゃんができた頃のような、平穏なラブラブ状態はなくなり、愚痴が増えてゆき、いつしかコミュニケーションが減っていたのです。
番組では、夫婦の絆をメンテナンスする方法は「ためずに小出しする」ことだとアドバイスをしました。
【解決法その2】ゲーム「将来を共有するための真剣勝負!」
また、番組はこんな提案をしました。あるお題について夫婦で話し合うというゲームをしよう、と。
妻か夫のいずかれが「1分間」そのことについて真剣に語ります。そして次は、立場を逆転してもう一方が「1分間」真剣に語るのです。
さて、そのお題とは……
「あなたは子どもやパートナーに、どういう人として記憶されたいですか?」
妻「子供がやりたいって言ったことは、一緒になって楽しんであげられるような母親でありたいと思うし。パパも、そうだね……。いつもきれいなママでいてほしいと願ってるということが、ちょっとした会話からわかるので、若々しくいたいなとは思います。それは、そうだね……」(ここで1分間終了)
夫「楽しかったことの方が、怒られたこととか、嫌なことよりも多かった人間になりたいなって思ってて。子どもがやりたいこと、ママがやりたいことっていうのは、やってあげるようにして、最後、楽しかった記憶、良かった記憶がいっぱいみんなに残るようにしたいっていう気が……」(ここで1分間終了)
この1分間真剣勝負をしたあと、夫は「プロポーズ以来ですよ〜」と苦笑いしながら、ギクシャクしていた夫婦に笑みがこぼれました。
番組内で夫婦にアドバイスを行なっていた山田亮さんは、最後にこう語りました。「家が少々散らかっていても、料理が手抜きでも、そこに楽しい会話や楽しい食卓があれば、あんまりストレスにはならないんです。ゴールは楽しい生活ですね」と。
NHK総合「助けて!きわめびと」
毎週土曜 午前9時30分
再放送 毎週木曜 午前11時05分(一部の地域を除く)
時短家電、家事代行もいいけど、大切なのは夫婦関係
NHKの番組、面白かったです。もっと詳しく知りたい方は再放送かNHKオンデマンドで見てくださいね。
さて、「家事や育児が大変だ」というと、よく家事代行サービスに頼れだとか、食洗機やドラム式洗濯乾燥機を買えだとか言われますが、それだけでは不十分だということがわかりました。便利な道具やサービスを使うことで一時的・一部的に解決できることはあっても、実は根本的な解決になっていないということです。
- ためずに小出しにする
- 夫婦のコミュニケーションは大切
当たり前のことのように思えますが、大切なのはこの2点。日々に忙殺されて、意外とできていない方も多そうですね。夫婦で話すことの大切さを、ぜひこれを機に改めて考えてみましょう。