少し前、「時間は巻き戻らないんだな」と、改めて実感する出来事がありました。
人生は出会いと別れの繰り返しだと言われますが、中年になった今、その言葉をより実感しています。
別れといっても、今生の別れのような二度と会えない別れだけではありません。ある日を境に、人との距離が少しずつ変わっていくものもあります。子どもの成長もそのひとつかもしれません。
毎日、何時間もべったり過ごしていたのに、子どもの方から徐々に離れていく。徐々に……だけじゃないかな。ある日、子どもから「お父さん、もう来なくていいよ」なんて突然拒絶されることもありました。
親としての役割が、少しずつ後ずさりしていく感覚です。
子どもの成長としては、むしろ喜ばしいことなのですが、僕はやっぱり、どこか寂しく感じてしまいます。
小学4年生で、朝のお見送りが終わりました
わが家には、ひとり息子がいます。
今は小学5年生です。
僕は40歳で初めて子どもを授かりました。

これまで存分に好きな人生を歩んできたので、「これからは子育てを楽しんでみよう」と気持ちをスイッチしたのです。そうすると、不思議なことにハマるんですよね。子育てに。
僕はこれまで赤ちゃんや幼い子どもに興味がなく、どう接したらいいのかわかりませんでした。息子が生まれる前のパパママ教室で赤ちゃんの抱っこの仕方を教えてもらい、「頭を支えて、丸く抱っこするんだ」と新鮮な感動をしたのを今でも覚えています。
おむつを換えるのも全く嫌じゃなく、トイレトレーニングをする息子を応援しつつも、「あぁ、もうすぐおむつ交換も終わるんだな」と、しみじみ感じながら、1回1回丁寧におむつを換えてあげていました。結構、上手かったですよ。
そんな息子の保育園の送迎も、夫婦間で主に僕がさせてもらっていました。

お見送りの際はバイバイとちょっと切ない気持ちになり、お迎えのときは嬉しそうに駆け寄ってきて幸せな気持ちになります。道中は手をつなで歩き、いろいろなお話しを聞かせてくれました。
ところで、「ちょっと過保護すぎない?」と言われそうですが……

息子が小学校に上がってからも、僕はお見送りを続けていました。息子だけでなく、子どもたちみんなの安心安全を見守るという意識のもと、すれ違う子どもたち全員に「おはよう! いってらっしゃい」と声掛けしたのです。
保育園のときも、小学校のときもそうなのですが、子どもたちにとっては僕は「毎日会う、大阪弁のちょっと面白いおじさん」でしたので、子どもたちからも親しくしてもらえました。みんなとっても可愛いんです。
とにかく僕は、息子の送迎を通じて、子どもたちから元気を分けてもらってました。
しかし、
ある日突然、
別れが訪れました。
小学4年生になって間もない頃、息子から「お父さん、もう来ないで!」と拒絶されたのです。
昨日までは当たり前のように一緒に歩いていたのに、それは突然でした。僕はショックを受けつつも、数日後にしれっとお見送りをしようとしたら「来ないでって言ってるじゃん」と泣かれたのです。
あぁ、これは本気だったんだな……。
この日以来、僕は息子との楽しいお見送り時間を過ごすことがなくなり、さらに、可愛らしい子どもたちとの触れ合いもなくなりました。
僕は、かなり落ち込んでいたと思います。妻からは「あんたほんまにショック受けてるやん」と何週間も言われていたような気がします。
だって、0歳児から保育園の送迎をしてきて、10年間ほぼ毎日ですよ。それが終わったことで、僕の心には、ポッカリと穴が空いてしまいました。
子離れ・親離れのステップに突入
乳幼児期は「子どもから目を離してはいけない」と言われ、家の中でもいつも子どもをそばにおき、外出時は手をつないで歩いてきました。
小学校に上がってからは、ちょっと距離を置きつつ、見守る感じです。僕はPTA活動に積極的に参加し、特に「朝の挨拶運動」や「町の防犯パトロール・美化運動」が好きでした。
とにかく、視点の先にはいつも子どもがいたのです。
でも、子どもとの距離感というのは、子どもの方から与えてくれるものなのですね。
小学4年生1学期の「もうこないで」以降、劇的な変化はないものの、少しずつ距離が離れていきつつあるのを感じます。僕としては、親としての次の段階、子離れのステップに入ってきたのでしょうね。
つい先日、子育ての先輩パパから「子どもが中学校に上がると寂しいよ〜。急にパタっと学校との関わりもなくなってしまうからね」と言われました。そのパパはとても熱心な方で、オヤジの会やPTAに参加し、学校行事のたびにずっと奮闘されてきた方です。
とても、実感がこもっているな……と、感じました。
うちの息子は小学5年生ですが、あと1年ちょっとで、また更なる別れが待っているのですね。
あぁ、子育ての先輩方、この切なさはどう乗り越えてこられたのでしょうか?
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