最近は、マタハラ(マタニティー・ハラスメント)の実態が明らかになったり、逆に安倍首相が「女性活用」を掲げていたりと、両極端なニュースをよく見掛けます。妊娠・出産・育児を抱える働く女性にとって、まだまだ社会は整備不足なのでしょう。
ユニ・チャーム、内定を30歳まで保有できる制度「フレッシュ・マム・リクルートメント」
そんな中、オムツ「ムーニー」「マミーポコ」や、女性向け生理用品「ソフィー」、マスク「超快適」「超立体」などをつくるユニ・チャーム株式会社が、『Fresh-Mom Recruitment』(フレッシュ・マム・リクルートメント)という制度を導入しました。
“社会人としてのキャリアを積みたいと希望しているにも関わらず、妊娠・出産予定があるために志望を躊躇したり、不安を感じている女性に対し、最長で30歳になるまで入社資格(内定)を保有できる仕組みです。
当社の新卒採用選考に通れば、最長で30歳になるまで出産・子育てに専念することができ、本人と会社の話し合いで入社のタイミングを決めることが出来ます。
対象者: 妊娠・出産の予定があり、当社への新卒採用を希望・応募し、当社通常の入社試験に合格した女性
制度概要: 入社資格(内定)を30歳になる(29歳の12月末)まで継続
ユニ・チャーム:女性採用の新しい取り組み 「Fresh-Mom Recruitement」を導入より一部引用”
ユニ・チャームに入社したいけど妊娠や出産の予定があって悩んでいる新卒女性に「ちょっと待って!」とラブコールを投げかけています。入社は、出産と育児が落ち着いた30歳になってからで良いよ、と。
新卒といえば若い方であれば、短大で20歳、大学で22歳。30歳までの10年近くを保留してくれると言うんです。
そんな事をして、ユニチャームにメリットはあるのでしょうか?
10年近く入社を待ってまで、その人が欲しい理由
出産・育児を経験した女性は『短期間での成長が期待できる』というのが、ユニ・チャームがこの制度を導入した理由だそうです。
“出産・育児による就業制限が一段落した環境の下で業務に取り組むことで、短期間での成長が期待できる。一例として、35歳で自身のドメインとなる専門性を身に着け、発揮してもらうキャリアモデルとなり得る。
※成長イメージ図(あくまでイメージです)
ユニ・チャーム:女性採用の新しい取り組み 「Fresh-Mom Recruitement」を導入より一部引用”
ユニチャーム企業理念「やさしさでつくる。やさしさでささえる」
ユニ・チャームの製品を使う消費者に視点に立ってみれば、出産や育児をしっかりと経験した女性が開発やセールスに携わる製品は、たしかにクオリティーは高そうです。メーカー視点の使い心地だけでなく、消費者視点もたっぷり加わった商品。ユニチャームの企業理念『やさしさでつくる。やさしさでささえる』が、現れているような素晴らしい制度だなと感じました。
- 企業にとっても、いいね。
- 働く人にとっても、いいね。
- 消費者にとっても、いいね。
妊婦や育児をしながら働く女性を疎ましく扱うマタハラ蔓延企業とは、まったく逆の発想。素晴らしいですね!