親子で楽しめる「防災クエスト」 子どもに読み聞かせできる防災本です

  • 防災をわかりやすく教えて欲しい
  • 育児・子育て中の家庭で大事なことは?
  • 子どもと一緒に読みたい!

とても素晴らしい防災本に出会いました。特に子育て中のご家庭におすすめしたい「防災クエスト」という本です(小学館クリエイティブ 発行)

 

著者は、国際災害レスキューナースの辻直美さん

阪神・淡路大震災で被災し、実家が全壊。その後、地下鉄サリン事件、東日本大震災、西日本豪雨(平成30年7月豪雨)などで救助を行ってこられた、災害対策のプロです。

防災クエスト 大地震でもほとんど物が倒れなかった
防災クエスト 国際災害レスキューナースの辻直美さん

そんな防災のノウハウを、テレビや全国誌で活躍するイラストレータ・漫画家のエイイチさんと共に、重要ポイントをとてもわかりやすく伝えてくれています。

防災クエスト 62ページ(漫画部分)
防災クエスト 家族で避難経路を確認中

また、本書「防災クエスト」は、RPG(ロールプレイングゲーム)仕立てになっています。

全13のミッションをクリアすれば、親子揃って家族全員の防災スキルをかなり高めることができるでしょう。めざせ家族の防御力アップ!

「ここ危ないよ」 子どもの防災意識が高まる

地震で包丁などの刃物が飛んできて死ぬことがある

わが家では、6歳の息子(保育園・年長)と一緒に読みました。

本書内にマンガのページがたくさんあるとはいえ、自分で読むにはまだ難しいので、パパ・ママによる読み聞かせです。

北野
何度も読み聞かせして、そのうち理解してくれたらいいなぁ

僕は、そう思っていました。

しかし息子は、すぐに防災意識が高まったようで……

鼓太郎 6歳
パパ、包丁が出したままになってる! 地震が起きたら、飛んできて死ぬんだよ
鼓太郎 6歳
ママ、この部屋で危険な物はどれ?

両親にあれこれ指示したり、質問したりするようになりました。

防災・避難訓練は、保育園で日頃から行われているので、このジャンルに関しては息子自身、すでに興味関心があります。その上で本を読んだので、すぐに効果が現れたようです。

わが子ながら立派。パパも頑張ります!

読み聞かせに使えるので、親子で繰り返し学べる

防災クエスト 決断は3秒

防災クエストは、1度読んで終わりではありません。

先にもお伝えしたように、子どもへの読み聞かせにも使えます。遊びだったり、寝る前だったり。

「防災本なんて、子どもは喜んでくれるの?」

そう思われるかもしれませんが、マンガの展開が面白いのです。

息子は「決断力」のエピソードがお気に入りで、「もう一回、もう一回」と、何度もせがまれました。

災害時は決断力が大事。日頃から自動販売機は3秒で決めるなど、「3秒決断ゲーム」が提案されています。そこでパパ役の方が、「間違ってホット買っちゃった……」というシーンがあるのですが、ここで毎回爆笑!

こういった笑えるポイントが何度も出てくるので、子どもが飽きずに楽しめるようになっているのです。

つまり……。

子どもの読み聞かせに使えるということは、家族全員が繰り返し学べる、ということです。

「マンガ」と「文章+イラスト」で、読みやすくて内容もしっかり!

防災クエスト リュックに給水する方法、災害用トイレの作り方

本書は、マンガだけではありません。文章とイラストで構成されたページもあり、そこではより具体的に書かれています。

ここのノウハウも、すごく良いのです。

著者の国際災害レスキューナースの辻直美さんは、本書でこう言っておられます。

 

私の考える防災は、日常の延長にある

日用品がすごく使える防災アイテムに変わる

 

特別なものを買い揃えるのではなく、空のペットボトル、45リットルのゴミ袋、リュックなどの日用品をいろんなことに活用するノウハウを教えてくれます。

本来の用途ではない使い方を考えるのって、子どもたち好きそうしょ? そういう意味でも、ゲーム感覚で楽しめます。

また、新型コロナウイルス対策についても盛り込まれています。今は感染予防の観点から、食料や物を人に分けられなくなっているそうです。消毒液やマスクだけでなく、避難所生活も変わってきているのです。

防災の知識についても、アップデートして行きたいですね。とても良い本でした。

 

北野
「子どもと一緒に読める防災本が欲しいな」と思っている方には、特におすすめです!

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