「オモチャを片付けないと捨てるよ」
「勝手にしなさい! 放って帰るよ」
僕の愛読している月刊誌「PHPのびのび子育て」に、ダブルバインドという見慣れない単語がありました。子どものしつけ・叱り方に関わるワードなのですが、僕は思わずハッとさせられたのです。
それをツイッターで紹介したところ大反響!
子育て中の多くのパパ・ママが「うちでもしてる……」「どうすればいいの?」など、ドキッとした様子がどんどん届きました。
ダブルバインド子育てとは
まず、ダブルバインドの意味について、「PHPのびのび子育て」より引用してご紹介します。
ダブルバインド(二重拘束)とは、米国の文化人類学者・精神医学研究者のグレゴリー・ベイソン氏の造語です。矛盾する命令を受け取った相手が、その矛盾を指摘することができず、最終的にしは従わなくてはけない状況に陥ることによってストレスを溜め込むコミュニケーションパターンを指すそうです。
「PHPのびのび子育て」2019年10月号
子どもを脅すしつけ “タブルバインド” 子育てをやめよう より
これで理解するのは、ちょっと難しいですね。
キーポイントは「矛盾する命令」です。
具体的には、公園でなかなか帰りたがらない子どもに「勝手にしなさい! 放って帰るよ」と言ったとします。このとき子どもが、「勝手にしてもいいの? ラッキー!」と受け取ったら、親は怒りますよね。これが矛盾する命令です。
冒頭の「オモチャを片付けないと捨てるよ」も、「おもちゃを片付けなかったら捨てるのか?」と言われれば、恐らくそうはしないですよね。
このような矛盾した命令で従わせようとするのが、ダブルバインド(二重拘束)と言うわけです。
つまり、「相手を自分の思い通りにコントロールするには脅せばいいんだ」と、子どもは学習してしまうのです。
「早く着替えないと、お外に連れて行かないよ」
「言うことを聞かないなら、よその子になる?」
など。優しい子どもになって欲しいなら、親はこうしたイジワル発言を控えないとですね。
— パパやる (@papayaru) September 10, 2019
ダブルバインド子育てをしてはいけない理由
ダブルバインド子育ては、僕自身もやったことがありますが、子どもに対しては正直効果的。即効性があるのです。
置いていかないで!(泣)
僕の本音は、置き去りになんかするつもりは一切ありませんよ。でも、スーパーなどであまりにも聞き分けがないと、つい言ってしまうのです。
でも、こうしたダブルバインド子育ては、「子どもの成長にとても悪い影響を与えてしまう」と言うことです。
ダブルバインド子育てによる悪影響は、主に以下の2つがあります。
【1】弟や妹、お友だちを、脅すようになる
子どもは親の背中を見て育つ、と言いますよね。つまり……
「相手を自分の思い通りにコントロールするには脅せばいいんだ」と子どもは学習します。
「PHPのびのび子育て」2019年10月号
子どもを脅すしつけ “タブルバインド” 子育てをやめよう より
ひえぇー! そんなつもりは無いのに、親が子どもに「脅し方」を教えていたなんて!!
たとえば、「おもちゃ貸してくれなかったら、もう一緒に遊んであげいよ」「ブランコを代わってくれなかったら、もうお家に呼んであげないから」などと、子どもがお友だちや立場の弱い子に意地悪を言うようになってしまうのです。
【2】親は口先だけと思うようになる
最初のころは、効果的だったダブルバインド(二重拘束)も、だんだん効かなくなり、脅しの内容がより過激になってしまいます。そんなことをしていると……
脅しばかり使っていると、やがてそれが「単なる脅し」であると言うことが子どもにバレるときがきます。
「PHPのびのび子育て」2019年10月号
子どもを脅すしつけ “タブルバインド” 子育てをやめよう より
僕も5歳の息子から「どうせやんないんでしょ」「うそ!」……などと言われたことがあります
親の命令に従わせようした脅しなので、そりゃいつかは気づきますよね。親の言うことを聞かなくなるばかりか、親子の信頼関係も脅かされそうです。
みんなの意見
Twitterで、リプライ頂いたり、引用RT頂いた方のコメントから、一部をご紹介します。
ついついやっちゃうねんなあ。あかんとわかってても、手っ取り早いから。ダメだなあ。。。
言いたくないけど言ってしまうやつ……
言ってる😭😭😭 読みたいなーこれ
片付けないと捨てるよ、は本当に捨ててる民です😇(ただし、捨てても害がなさそうなガチャガチャのおもちゃとかに限る)
多分、私はそうやって育ってきたと思うし、数々耳にしてきている言葉。でも、親を信用してないわけでも、どうせ口先だけとも思わず育ったなぁ
まさに夫がよくやっているので客観的に伝えたく、早速買ってきました!
じゃぁ、どうすればいいの? ダブルバインド子育てをしないために
解決方法についても、本書「PHPのびのび子育て」には書かれています。
これ以上ここでお伝えすると、出版社さんからお叱りを受けそうなので、続きはぜひ本でご覧ください。解決方法のヒントは「ダブルバインドしない言い方」です。
PHPのびのび子育てって、どんな本?
「PHPのびのび子育て」は、たったの362円(税別)の月刊誌です。
・めちゃくちゃ安い
・丁寧な記事
・内容が普遍的
・本から優しさが溢れている僕の愛読書でもあります。
ひとつ難点を言えば速攻売り切れること。書店で見かけたら即買いがオススメです。ホントに無くなるんです。 pic.twitter.com/s3VYvglueR
— パパやる (@papayaru) September 10, 2019
月刊誌「PHPのびのび子育」は、書店やスーパーで買うことができます。
- 定価 362円(税別)
- 発売日 毎月10日
ただ、本当にすぐ売り切れるので、確実に手に入れたい方はAmazonなどネットで注文するのがおすすめです(今月号は、発売日に書店でラスイチでした。滑り込みセーフ!)